~家を継ぐ~ 決意をした家族が次に決めること-二世帯同居編その1-

2022.7.11
コラム

いくつかの仕事を経験し、今の仕事が”自分に合っているな”と感じるなか、責任のある仕事や役職に就き、
収入も安定してきたタイミング。

将来設計の目処が立ってきたところで思うのは、『家族』のこと。

奥さまは育児と仕事の両立に自分なりの方法を見つけ、親として子どもを守り、大切に育てていくために、
今の環境がベストな状態か…と意識をしていく時期でもあります。

家族の未来を考え、ベストといえる環境とは…?そう考え話し合いを重ねた結果、夫婦で出した結論は
「マイホームを持つこと」。

新生活の場所を探し求め紆余曲折を経て、たまたま両親に相談すると
「私達も住まいを持て余していて、どうにかしたいと思っていた」
と次の生活への希望条件と生まれ育った場所がうまく重なり、”実家”を新たな生活の拠点にするという
ことも選択肢の一つになってくるかもしれません。


あなたもそんな時期に差し掛かっていませんか?

思い当たる節のある方は、次のステップに進むタイミング。”親との同居”について考えてみましょう。
では、どんなことを決めていかなくてはいけないのでしょうか。


~親の想いと子の想いは違う~

親との同居を考える前に、まず前提条件として親も子も互いに理解しなければいけないのは、
「親の想いと子の想いは違う」という点です。

この段階の話し合いになると必ず意見の衝突が生まれます。実はこの時、互いが「自分都合の意見」
だけを通してぶつかってしまうケースは少なくありません。

よくあるのは

「親はきっとこんな風に考えているだろう」

「こうしてあげた方が親にとってもいいだろう」

「将来、息子(娘)の家族に負担が出ないようにしてあげよう」

「息子(娘)の夫婦が気を遣わずに済むように」

と互いに対して”良かれと思って“と思いやりから出た意見の”意図”が伝わっていないために
「なんでこんな回りくどい事をするのだろう?」「なぜ私の気持ちを理解してくれないのだろう?」など
意見の衝突になってしまうケースです。

互いの“想い”を共有する必要性はわかっていても、生活リズムの異なる家族(世帯)が一つに繋がるには、
根気強い話し合いが必要になってきます。


~親との住み方~

“想い”だけでは二世帯同居のハードルを越えることはできません。始めからわかっていることは、夫婦どちらの
親と同居することになっても必ず“生活のスタイルが違う者同士の同居が発生する”という点です。
自分と相手の親なのか、相手と自分の親なのか。二世帯同居を考える際に一番配慮しないといけないのは、
この距離感です。

”良かれと思って”の想いの前に互いの関係性を見つめ、間に入れる人物(ほとんどの場合、夫婦のうち同居親の子)が
仲介しながら、“実際の距離感に合う住み方”を選んでいく必要があります。
また、それだけではありません。必ず考慮しないといけないもう一つは “月日の経過”です。

普通に考えれば息子(娘)家族よりも先に親がその住まいからいなくなるものです。

最近では先に旅立たれること以前に、施設に入ることも多く、意外とそのタイミングは早く訪れます。

子どもの進学や就職のタイミングも含めて、空いた部屋をどう使うのか、その時を考慮した間取りを考えておく
必要があるでしょう。



次回、~家を継ぐ~ 土地建物をどう移していくか-二世帯同居編その2-に続きます。

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